コミュニティに参加しよう
著者: 谷口 敦ゲームに限らず、何かを創り出す過程での作業は実は孤独で個人の技量によるところが大きいと思います。その作業や考え方が独りよがりになっていることもあるでしょう。あるいは、もっといい方法がある場合もあるでしょう。自分ができないと思っていることでも、周りの誰かがやり方を知っていることもあるかもしれないし、ひょっとしたら世間一般では大したこともなくできると思われていることかもしれません。作業の中でわからないことがある場合、会社など自分の属するグループの人と話をすることは日々あることだろうと思います。それと同じことを、グループ外の世間にも広めてはどうでしょうか。世の中には、わからないことや知見を共有するために、勉強会や、もっと単純に飲み会をやっている人たちがいます。そこに飛び込んでみてはどうでしょう?
自分が今まで参加していなかったコミュニティに参加するのです。どのようなコミュニティにしても、参加者がある程度いないと成り立ちません。参加するだけでもコミュニティにとってはありがたいし、それはコミュニティに貢献することになるのです。何も遠慮することはありません。 コミュニティにはいろんな活動があります。一番多いのは勉強会、セミナーを主な活動とするものでしょう。他にも展示会やハンズオン、ゲームジャム、中には単なる飲み会だけのものもあります。ゲームに限ってみても、国内のIGDA
支部が主催、協賛するイベントが月に1
度は開催されていますし、もっと個人レベルで開催されているイベントもあります。他にも、CEDEC
や東京ゲームショウなど年に1
度の大きなカンファレンスがありますが、これらもコミュニティの開催するイベントです。 ゲームに限らずIT
系、例えばWeb
関連やプロジェクトマネージメント関連の勉強会などは探せば毎日日本のどこか行われています。他にもゲーム業界向けの英語を勉強するために専門のコミュニティが立ち上がるなど、活動は必要な人が集まればどんどん増えています。英語を勉強するなら欧米人の集まるバーに行って積極的に話しかけるのもいいかもしれません。それも、バーの常連という立派なコミュニティと言えます。コミュニティにはモチベーションの高い人が集まってくる傾向があります。それらコミュニティによって取り上げられるトピックはさまざまですが、何度も参加することで、世間の流れとしてどんなことに関心が持たれているのかトレンドを知ることもできます。 これらのコミュニティに参加して何が得られるのでしょう?
まず参加者自身にとって勉強になることが挙げられます。他にも、何度も参加しているうちに知人も増えます。雑誌やブログで見かける有名人と意気投合することもあるかもしれません。それに、同業他社はもちろん、違う業種の人と知り合って、お互いのことを話してみるのも楽しいし、得られることが多いでしょう。 勉強会で聴講しているとそれだけで飽き足らず、講演者として話してみたい人もいるでしょう。そう思ったらぜひ話す側になってみましょう。また、コミュニティの運営を手伝うのもいいでしょう。普段やらないことをするいい機会になるでしょうし、また違ったことが得られます。コミュニティへの参加といえばおおごとに聞こえるかもしれません。しかし単純に考えてください。直接的、間接的な個人個人のコミュニケーションであることに変わりはありません。ちょっと足を踏み出せば、広い世界が待っています。コミュニティの発展は遠からず業界自体の発展にもつながっていきます。チリも積もれば山となるのです。ちょっとのぞきにいくだけでも、一度でも、何かのついででもいいので、とにかく参加してみませんか?